【2020】Blender(ブレンダー)でできること・できないことは?


by Syuya Mukai

9月 12, 2020

CG制作で有名なソフトと言えばBlender(ブレンダー)があります。

無料でさまざまなことができるBlenderですが、具体的に何ができるのでしょうか?

そんな疑問に対して、これからCGを始める方にもわかりやすいように解説します。

Blender(ブレンダー)とは

Blender

画像引用元:Blender.org

 

Blender(ブレンダー)は、3DCG制作ができる統合3DCGソフトです。

オープンソースであるため、誰でも無料で使用することができます。

近年では、急速に発展しているため、プロ向けの3DCG制作ソフトの「Maya」や「3dsMax」などにも勝る機能が豊富に備えられています。

誰でも無料で気軽に利用できるがゆえにネット上にも情報が多く、初心者でも導入しやすい3DCGソフトです。

また、オープンソースでプラグインなども開発しやすため、サードパーティーの便利なツールも豊富です。

 

Blenderの開発は、Blender財団という非営利団体が行っています。

MicrosoftやAMD、NVIDIA、Google、Epic Gamesなども開発資金の支援を行っており、注目のソフトの一つです。

Blender(ブレンダー)でできること

Blenderでは、3DCG制作で必要な作業をほぼすべて行うことができます。

では、実際にできることを項目ごとに紹介しましょう。

モデリング

3DCGで、ものの形を作る造形作業です。

映画などで見るキャラクターや怪獣、建物、車や飛行機などの乗り物、はたまた現実にはないもの、あらゆるものがこの「モデリング」という作業で形作られます。

もちろん、Blenderでもこれらのものを形作ることが可能です。

また、Blenderでは「スカルプトモデリング」という機能が備わっており、粘土で造形するようにモデリングすることも可能です。

リギング

モデリングで制作したキャラクターなどに骨(ボーン)を設定し、アニメーションできるようにセットアップする作業です。

また、アニメーションしやすいよう、コントローラーで目を動かしたりできる機能を作成するのもこの作業に含まれます。

アニメーション

モデリングしたキャラクターや、あらゆる動くものにアニメーションをつけて命を吹き込みます。

自分で書いた線に沿って動かすこと(パスアニメーション)など、アニメーション制作をやりやすくする機能も備わっています。

シミュレーション

水を流したり、物を破壊したり、炎を出して、煙を沸かせたり、風で布をなびかせたりするものが「シミュレーション」です。

映画にあるような爆発やビルの崩壊などもこのシミュレーションという作業で制作しています。

Blenderにもこういったものを制作できる機能が豊富に備わっています。

ライティング

Blenderに備わっているさまざまなライトを用いてものを照らします。

CG空間に光はないため、このライティグをすることで現実のように光が生まれ、影なども生成されます。

現実と同じような太陽をシミュレーションしたり、HDRIという360°の画像を用いることで現実世界とほぼ同じようなライティングにもすることができます。

3DCGのリアルさを左右する重要な作業です。

マテリアル制作

モデリングしたものに色や質感を付ける作業です。

金属やガラス、プラスチックなど現実にあるものはもちろん、現実にないマテリアルも作成することができます。

Blenderでは、ノードというものをつなげていくことで、本当にさまざまな質感を作ることができます。

レンダリング

モデリングをし、アニメーションをつけ、マテリアルをし、ライティングした3DCGをこの「レンダリング」という作業で静止画として書き出します。

形や質感、光などが複雑に計算されて、画像がとして書き出されます。

Blenderでは、「Eevee」や「Cycles」、「Radeon ProRender」などレンダリングするソフトを切り替えて、レンダリングすることができます。

CGアニメーションは、このレンダリングで書き出した静止画をパラパラ漫画のように1秒に30枚(映画は24枚)つなぎ合わせてできています。

※レンダリングの意味がよくわからないという方は、こちらをチェックしてください。

モーショントラッキング

実写合成するために撮影したカメラの動きをBlender上でも再現することができます。

例えば、実写の看板をCGに差し替えたいという場合などにもモーショントラッキングを行い、差し替えることができます。

合成

上記のモーショントラッキングを併用した合成はもちろん、静止画にCGを合成するといったこともできます。

例えば、宣伝画像のように道路の写真にCGの車を現実にあるかのように合成したり。

また、レンダリングで書き出した画像の加工であったり、色などの調整もできます。

動画編集

アニメーションとして書き出した動画に音楽を付け加えたり、動画を繋ぎ合わせたりなどの動画編集もBlenderで行うことができます。

動画編集までできるCGソフトは多くはありません。

クラウドレンダリング

上記のレンダリングでもお伝えしたように、CGアニメーションでは大量の画像をレンダリングしなくはならなく、とても時間のかかる作業です。

レンダリング中はCPU(あるいはGPU)を多く使うため、他の作業も止まってしまいがちです。

そこで、クラウドレンダリングというクラウド上でレンダリングするサービスを使用することで、自分のPCを使わずにクラウド上で高速でレンダリングをすることができます。

※クラウドレンダリングが何かわからない方はこちらをチェックしてください。

クラウドレンダリングサービスの「Render Pool(レンダープール)」は、BlenderのPro Renderにも対応しています。

RenderPool

詳しくは、「Render Pool(レンダープール)の公式サイト」をチェックしてください。

Blender(ブレンダー)ではできないこと

これまでお伝えしてきたように、Blender(ブレンダー)は万能でですが、BlenderのみではできないCGコンテンツもあります。

AR・VRコンテンツ

ARやVRコンテンツを作りたい場合は、「Unreal Engine」などのゲームエンジンなどを使用したり、プログラミングしたりする必要があります。

しかし、Blenderでモデリングしたものは、上記のゲームエンジンで使用することはもちろん可能です。

Blender(ブレンダー)がおすすめの人

現状のCG業界では、「Maya」や「3dsMax」といったソフトが一般的に利用されています。

しかし、CGソフトは高額なものばかりです。

そのため、CG制作を始めてみたい人や3Dモデルが必要だけどコストは抑えたいという方には、Blenderは無料で使用できるためおすすめです。

 

また、Blenderから始めてプロになり、別のCGソフトを最初から覚えるのは大変という不安をお持ちの方もいるかもしれません。

しかし、使い方は違えど、CG制作の基本や概念は変わらないので、Blenderで覚えたことは大いに役立ちます。

また、CG業界でもBlenderを使用する会社はどんどん増えており、近い将来、Blenderが一般的になるかもしれません。

まとめ

Blender(ブレンダー)でできることを紹介しました。

ご覧のとおり、BlenderはCG制作のほぼすべて工程をこのソフト一つで無料で行うことができます。

映像制作であれば、このソフトのみで完結できます。

 

もちろん、Blenderのみではできないこともありますが、VRコンテンツを作りたい場合もBlenderでモデリング、基本無料のUnreal EngineでVR化などという流れで2つのソフトを使用することで無料で作成可能です。

有料のソフトと同等なことが無料で行えるため、初心者にはもちろん、コストを抑えたい方にも最適です。