【2020】リアルタイムレンダリングとは?プリレンダリングとの違い・活用事例


by Render Pool

6月 27, 2020

3DCG画像や動画を制作する上で不可欠なレンダリング。
レンダリングは大量な計算をおこなうため、非常に時間のかかる工程です。

しかし最近では、GPUを使って高速で計算をおこなう「リアルタイムレンダリング」の需要が高まっています。
この記事では、リアルタイムレンダリングの特徴やメリット、活用方法などを具体的に紹介していきます。

リアルタイムレンダリングとは?

リアルタイムレンダリングにはどんな特徴があるのか、他のレンダリング方法と比較して解説します。

CG動画や画像を短時間で仕上げるレンダリング方法

そもそもレンダリングとは、3Dを2Dの画像に変換したり、さまざまな効果や音声などを追加して出力する作業を指します。

リアルタイムレンダリングはその名の通り、即時に、高速に計算がおこなわれるレンダリング方法のことです。
このリアルタイムレンダリングは、CPUの数倍〜数十倍の計算処理速度を持つGPUによっておこなわれることが多いです。

GPUや周辺ハードウェアの機能向上によって画質が大きく向上している点も、リアルタイムレンダリングの活用が広がっている理由です。

3D画像をリアルタイムで処理

リアルタイムレンダリングでは、処理開始とほぼ同時に画像の解析・生成が可能です。

そのため、オンラインゲームのようなインタラクティブ性が重要なコンテンツに適しています。

ほぼ待ち時間ゼロでレンダリングが可能になるため、編集・確認の時間が大幅に短縮され、アウトプットのクオリティを上げることにも役立ちます。

プリレンダリングとの違い

プリレンダリングは、リアルタイムレンダリング以外のレンダリング方法を指し、「オフラインレンダリング」と呼ばれることもあります。

リアルタイムレンダリングの需要は高まっているものの、膨大な計算処理は難しく出力される画像の質も劣ってしまいます。

時間をかけてレンダリングができる場面や、よりリアリティの高い映像・画像が必要な場合はプリレンダリングがおこなわれます。

リアルタイムレンダリングのメリット

リアルタイムレンダリングは、ユーザーと制作者それぞれに多くのメリットを与えます。

メリット①:ユーザーの体験価値を高める

オンラインゲームの人気が高まっていますが、ゲームの画面生成にリアルタイムレンダリングが活用されています。

リアリティの高い世界観やキャラクターの実現

リアルタイムレンダリングで生み出される映像によって、臨場感が増し、体験価値を高めることが可能です。

即時で高速なレンダリングによって、ユーザーはスムーズでリアリティのある動画を楽しめます。

体験価値の向上

ユーザーの操作が即座に反映され、ゲームへの没入感が増大する効果も期待できるのです。

オンラインゲームでリアルタイムレンダリングを用いると、インタラクティブなやり取りが可能になるため、ユーザーの体験価値が高まります。

メリット②:業務の効率化・省コスト化

リアルタイムレンダリングは、クリエイターや企業にも魅力がある手法です。

ユーザーの体験価値を向上することは、ファンを増やしたり、売上アップにつながります。

しかし、リアルタイムレンダリングのメリットはそれだけではありません。

業務効率アップやコスト削減にも貢献します。

作業スピードの向上

レンダリングは膨大な計算量を必要とするため、データによっては数時間から数十時間かかる場合も少なくありません。
しかし、リアルタイムレンダリングは即時データを出力できるため、待機時間が発生しません。

時間をロスせず、制作途中に確認を入れることも可能なので、ミスを防いだり改善を繰り返したりすることが可能です。

コスト削減

従来、レンダリング中はCPUがフル稼働するため、他の作業を並行しておこなうことができませんでした。

一方でリアルタイムレンダリングは待ち時間が発生しないため、時間のロスをなくすことができます。

また、適宜イメージを確認できるため、制作が進んだ段階で変更が発生することによるロスを防ぐことが可能です。

 

リアルタイムレンダリングは、GPUを中心におこなわれます。

関連するハードウェアの機能が向上する中で、リアルタイムレンダリングの画質も大きく高まってきました。

CPUを用いたレンダリングと異なり、導入コストが大幅に低減できることも個人や小規模な組織にとって大きなメリットです。

アイデアを実行しやすい

通常、レンダリングは映像や画像にさまざまな加工を追加した最後に実施します。

プリレンダリングの場合は完了までに時間がかかるため、修正や変更が入ると、時間の大幅なロスにつながってしまいます。

そのため、細かな改善や

 

しかし、リアルタイムレンダリングであれば、すぐに編集内容を反映した映像や画像を確認できます。

そのため、アイデアを気軽に取り入れることができます。

リアルタイムレンダリングの活用事例

通信機器の性能向上や普及に伴って、リアルタイムレンダリングの用途は大きく広がってきています。

各業界でどのように活用されているか、具体的にお伝えしていきましょう。

事例①:オンラインゲーム

ユーザーがリアルタイムレンダリングの価値を実感しやすいのが、前章で紹介したオンラインゲームです。

視点の移動や操作に応じてゲーム内の世界が変わったり、キャラクター同士でインタラクティブなやり取りが可能になります。

 

さらに、出力可能な画像数が増加することで、映像の動きもなめらかになり、より魅力的なキャラクターやリアルな世界観をユーザーに提供できます。

事例②:VR・ARコンテンツ

ユーザーの動きに合わせて即時の映像出力が必要になるVR・ARでも、リアルタイムレンダリングが活用されています。

ユーザーの動きや操作を、目の前の映像へダイレクトに反映できるリアルタイムレンダリングは、能動的でユニークな体験を提供できます。

事例③:広告

リアルタイムレンダリングは、広告分野でも活用が広がっています。

これまでは、よりリアルで高品質な映像や画像が求められたため、プリレンダリングが主流でした。

最近はVRやARを活用したプロモーションが拡大しています。

 

エンターテイメントコンテンツとしてだけでなく、車のヴァーチャル試乗会や住宅の内覧会などの用途でも利用が盛んです。

消費者によりリアリティの高い経験をさせることで、購買意欲を高めることが可能になります。

事例④:建築

まだこの世にないものを生み出す建築の世界でも、リアルタイムレンダリングの需要は上昇しています。

2Dの図面を3Dの立体的なイメージで出力することで、イメージを共有しやすくなったり、2Dでは確認しづらいポイントをチェックしたりできます。

また、壁や床の色、インテリアの配置などを変更して即時に確認できるため、意思決定のスピードを上げることも可能です。

リアルタイムレンダリングの課題

幅広い業界で活用されているリアルタイムレンダリングですが、課題も残っています。

リアルタイムレンダリングを利用する場合は、デメリットの把握も必要です。

課題①:プリレンダリングより質が劣る

リアルタイムレンダリングは、出力されるデータの質はプリレンダリングに比べて劣ります。

高速で描画するため処理が省略されます。

これによって、ノイズが発生したり、精度が犠牲になったりする側面があるのです。

 

ただし、画像一枚一枚のクオリティが劣っていても、インタラクティブな反応により生み出されるリアルな動きなどにより、動画全体のクオリティを維持することは可能です。

高精度でノイズのない画像や映像が求められる場合はプリレンダリング、質よりも速度や別の価値を優先する場合はリアルタイムレンダリングなど使い分けによってデメリットをカバーできます。

課題②:使える機能に制限が出る場合がある

3DCG制作ソフトは、非常に幅広い機能が搭載されています。

豊富な機能によってクリエイターの意図した画を作ることが可能になりますが、リアルタイムレンダリングでは利用できない機能もあります。

 

具体的には、流体シミュレーションやClothアニメーション、透過の表現など、主にリッチなエフェクトの多くが使えなかったり、効果が充分でなかったりします。

より細やかな表現には不向きです。

 

ソフトの機能を最大限活用できないことは、リアルタイムレンダリングの欠点ではあります。

しかし、質の問題と同じく、高度な編集が加えられたデータのレンダリングには膨大な計算が必要です。

比例してレンダリング時間が延びることになります。

用途によっては、機能が不足していることによる大きな問題はないでしょう。

課題③:製作に制限や追加コストがかかる

リアルタイムレンダリングとプリレンダリングは、計算処理の違いだけでなく、ワークフローも異なります。

即時に効果や音声を追加するために、素材の下準備や、外部ツールとの連携が求められるのです。

プリレンダリングと作業の手続きが変わってしまうため、技術を習得するコストが発生します。

 

また、リアルタイムレンダリングをおこなう環境としては、CPUよりも高性能なGPUが必要です。

素材を読み込むためにメモリ容量も重要になります。

このように、プリレンダリングとは別に環境整備や学習をしなくてはならない点は、リアルタイムレンダリングをおこなうための課題と言えます。

まとめ

リアルタイムレンダリングは、ゲーム以外のエンタメや、小売、広告、建築、製造など多岐にわたる分野で活用が進んでいます。

リアルタイムレンダリングを支えるGPUも、日々進化しています。

リアルタイムレンダリングの助けとなるのが、レンダーファームと呼ばれるクラウドベースのレンダリングサービスです。

クラウド上の無数のGPUで計算をおこなうため、瞬時にリアルタイムレンダリングをおこなうことが可能になります。

 

当社Morgenrotの「Render Pool(レンダープール)」は、従量課金制のレンダーファームです。

予算超過を気にすることなく、リアルタイムレンダリングを実施可能です。

Render Pool

また、主要な3DCGソフトに対応しているためすぐに利用開始できます。

快適なレンダリングにRender Poolを活用してみてください。