【2024】レンダリングにかかる時間の目安は?時間がかかる理由とは


by Render Pool

7月 21, 2024

3DCGにおいて、レンダリングは時間がかかる作業の一つです。

かかる時間を把握しておかなければ、納期に間に合わない場合もあるため、レンダリング時間を把握しておくことは重要です。

本記事では、レンダリングにかかる時間の目安を紹介します。

また、レンダリングに時間がかかる理由も紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

レンダリングにかかる時間の目安

レンダリングにかかる時間はモデルによってもさまざまです。

また、使用するCPUやGPU性能によっても大きく変わるため、一概に時間を示すことはできません。

とはいえ、実際にレンダリングにかかった時間のデータを示すことで、おおよその時間は判断できます。

当サイトを運営しているモルゲンロットでは、ローカルPCでレンダリングした場合に、かかる時間を計測しました。

また、当社が提供しているクラウドレンダリングサービス「Render Pool(レンダープール)」を活用した場合の時間も併せて記載しているのでぜひ参考にしてみてください。

参照:レンダリングにかかる時間

ここでは、抜粋して紹介します。

こちらの、「Forest scene rendered with using particle of 2500 high quality tree.」では、Blender Cyclesを活用してサンプル数256、360フレームでレンダリングを行いました。

ローカルPCのスペックは次のとおりです。

  • CPU:Ryzen Threadripper 2970WX
  • GPU:Radeon Pro W6800 32GB
  • メモリ:128GB

このようなスペックのPCでレンダリングを行った結果、20秒の映像には78時間のレンダリング時間を必要としました。

実際のところ、こちらで使用されているPCは比較的高性能のものですが、1台のPCだと速度には限界があります。

ちなみに、数100台で構築されたRender Poolを活用した場合、9時間でレンダリングが可能でしたので、1/9程度の速度でレンダリングが可能ということになります。

レンダリングに時間がかかる理由

ここまで、レンダリングにかかる時間について紹介してきました。

では、なぜレンダリングに時間がかかってしまうのでしょうか?

ここでは、主な理由を4つ紹介します。

PCが重い

1つ目の理由は、PC自体が重いからです。

そもそも、レンダリングの計算処理を行うのはPC本体ですので、本体が重ければ、必然的にレンダリングのスピードも遅くなってしまいます。

特に、以下の要素にまつわるパーツの容量が圧迫されていたり、そもそも性能が高くなかったりする場合には、レンダリングに時間がかかってしまうでしょう。

  • CPU
  • メモリ
  • SSD
  • ディスクの整理
  • OSのアップデート
  • インターネット回線

現行のPCを使用している場合、型落ちによるスピードの低下はあまり考えられませんが、容量不足やパーツの故障、不具合などが原因でレンダリングスピードが遅くなっているケースは考えられます。

対処法については後ほど詳しく解説しますが、PCを買い替えたり、古いOSをアップデートしたりすることで改善できる可能性があります。

GPU性能に問題がある

レンダリングはCPUかGPUでレンダリングが行われることになりますが、基本的にはPCの映像処理に特化したGPUを活用してレンダリングを行うことが多いでしょう。

しかし、そもそもGPUの性能に問題がある場合は、レンダリングで思うようなスピードが出ずに、レンダリングに時間がかかってしまうこともあります。

ソフトウェアのデータが重い

レンダリングを実行している総合ソフトウェアが原因で、レンダリングが遅くなっているケースもあります。

特に、パソコンに対応していないバージョンにアップデートしてしまったことにより、ソフトウェアが重くなっているケースがあるのです。

レンダラーが遅い

レンダラーが原因でレンダリング速度が遅くなっている場合も考えられます。

レンダラーとは、レンダリング専用のプラグインのことです。

バージョンが合わず、レンダリング速度が遅くなっていることも考えられます。

レンダリングに時間がかかりすぎる場合の対処法

ここまで、レンダリングに時間がかかりすぎる場合の対処法について解説してきました。

ここでは、時間がかかりすぎる場合の対処法を4つ紹介します。

基本的には、4つのいずれかを試すことで、保有しているPCにおいて最適な状態でレンダリングができるでしょう。

ソフトウェアの設定を調整する

総合ソフトには基本的に改善機能が設けられており、たとえば、Mayaであれば「レンダーの診断の実行」機能が搭載されています。

そちらを使用して診断を実行したり、パソコンに最適化したりすることで、スピードを改善可能です。

また、ソフトウェアの設定で影を取り除く設定があり、基本的にはどの総合ソフトでも存在しています。

設定を変更することで、ソフトウェアの実行速度が速くなるケースもあります。

レンダラーを変更する

たとえば、BlenderのレンダリングでCyclesを使用している場合に、Eeveeを活用することでレンダリング速度が上がるケースがあります。

また、そもそも総合ソフトウェアに付属している標準レンダラーでレンダリングした方が良い場合もあるため、幅広く試してみることをおすすめします。

PCを買い替える

上記の方法で改善されない場合は、PCを買い替えることも一つの方法です。

レンダリングの速度はPC自体のスピードに大きく影響を受けるため、買い替えるだけで今後のレンダリング速度が大幅に改善されるケースもあります。

  • CPU
  • メモリ
  • GPU
  • SSD

これらのスペックを確認しつつ、予算と照らし合わせながら、レンダリングに最適なパソコンを選ぶことを検討しましょう。

PCのスペックに関しては、後ほど詳しく解説します。

クラウドレンダリングサービスを活用する

パソコンを買い換えずにレンダリングスピードをアップさせる方法もあります。

それは、レンダーファームを活用する方法です。

レンダーファームとは、複数のサーバーやパソコンをつなぎ、レンダリング処理のための施設を使用してレンダリングすることを指します。

通常、レンダーファームを構築する場合は高額なコストを必要としますが、そのコストを削減しつつ、レンダーファームを活用できるのが「クラウドレンダリングサービス」です。

クラウドレンダリングサービスの場合、インターネットの向こう側にレンダリング用のパソコンが用意されており、自社でサーバーを構築しなくても、レンダリングのスピードをアップさせることができます。

低コストで素早くレンダリングを行いたい方にはおすすめのサービスです。

当社モルゲンロットでは、「Render Pool(レンダープール)」というクラウドレンダリングサービスを提供しており、1分3円の低コストで活用できます。

レンダリングサーバーの利用を検討している方は、ぜひ試してみてください。

レンダリング用にPCを買い替える際のポイント

レンダリング用にPCを買い替える場合は、次の5つのポイントを意識して買い替えると良いでしょう。

CPU性能の高いものを購入する

CPUは、PCの処理速度を決める重要なパーツです。

そのため、できる限りCPU性能の高いPCを購入することをおすすめします。

具体的には、インテル社の「Core i9」や「Core i7」程度のパソコンを購入しておけば問題ありません。

現行品の上位モデルの機種であれば、これらのCPUが付属しているはずです。

GPU性能の高いものを購入する

GPUは、映像の処理に強いパーツです。

レンダリングを行う場合、CPUで実行することも可能ですが、性能の高いGPUを活用することで、レンダリング時間を短縮できます。

具体的には、NVIDIA社社の「GeForce」やAMD社の「Radeon」など、GPUメーカーとして有名な企業のパーツを購入しておけば間違いないでしょう。

メモリを増設する

次に、メモリの増設を検討しましょう。

PCを新たに購入する場合、メモリのパーツをアップグレードして購入できる機種もあり、より多くのメモリが積まれているPCを購入しておくと良いでしょう。

レンダリングを行う場合は、少なくとも16GB、できれば64GB、128GBなどの大容量に増やしておくことで、レンダリング時間を短縮できます。

SSDを購入する

SSDはデータを記憶させておくパーツです。

レンダリングにおいては、HDDよりもSDDの方が、速度がアップするといわれています。

また、静音性も高いため、SSDを導入すると良いでしょう。

ただし、SSDはHDDよりも高額になってしまうため、予算に合わせて最適な容量のものを選択することをおすすめします。

OSをアップデートする

OSのアップデートによって、レンダリングの速度が改善されるケースがあります。

OSとソフトウェアの互換性によっては、ソフトウェアの性能が100%なのに対して、OSは80%の性能しか出せない場合、全体として80%の性能しか出せないケースがあります。

そのため、OSのアップデートによってPCのスペックを100%活かせるようになれば、レンダリングの速度が改善されるはずです。

気づかぬうちに新たなOSアップデートが出ている場合もあるため、一度確認しておくことをおすすめします。

補足:インターネット速度改善も効果がある

補足ですが、インターネット回線が遅い場合にもレンダリング作業が遅くなることもあります。

インターネットによって自動アップデートが行われたり、データを取得していたりすることもあるためです。

実際、Wi-Fi速度が遅すぎたことでレンダリングが途中で終わってしまうという経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

新たにインターネット環境も構築するのであれば、有線でインターネットを活用するのが良いでしょう。

現在、光ファイバーが一番安定しており速度も速いため、導入可能であれば検討してみてください。

簡単にレンダリング時間を短縮するならRender Poolがおすすめ

Render Pool

ここまで、PCを購入し、レンダリング速度を上げる方法について紹介しました。

PCを買い替える場合、それなりのコストがかかります。

レンダリング用のPCとして高性能の1台を求めるとなると、場合によっては70万円〜100万円ほどの費用がかかることもあります。

そのため、特に個人で3DCGレンダリング作業をしている方にとっては非常に手が出しづらいことでしょう。

また、PCは劣化していくため、2〜3年ほどで再度パーツを組み替える必要があるかもしれません。

そこで、コストパフォーマンスを抑えつつ、レンダリング時間を簡単に短縮できる方法が「Render Pool(レンダープール)」を活用する方法です。

クラウドレンダリングサービスでは利用した分だけコストがかる仕組みであるため、必要なときにのみ費用がかかるだけなので、コストを抑えられます。

たとえば、普段は3DCGソフトのプレビューなどを活用して確認にかかる時間を短縮し、本番環境でレンダリングが必要なときにのみRender Poolを活用するという運用方法が可能です。

1分3円からの低コストで利用することができ、1時間レンダリングしても180円で利用です。

冒頭で紹介した9時間のレンダリングでも1,620円で利用できるはずです。

今なら、無料のデモクレジットを利用したレンダリングのサンプルもできます。

まずは、無料登録から進めてみてください。

まとめ

レンダリングにかかる時間の目安や、レンダリングに時間がかかる理由について解説しました。

レンダリング時間はPCのスペックに依存します。

そのため、速度を上げたい場合には、スペックの高いPCを購入する必要があるでしょう。

しかし、当社モルゲンロットが提供する「Render Pool(レンダープール)」を活用すれば、レンダリングの速度を大幅に削減できます。

Render Poolでは、数100台のサーバーを活用してレンダリングを行っているため、素早くレンダリングを実行することが可能です。

また、1分3円の低コストでレンダリングができます。

レンダリングの速度に頭を抱えている方は、ぜひRender Poolの利用を検討してみてください。