【2024】3DCGのレンダリング専用PCのおすすめは?PCスペックの調べ方・選び方を解説


by Render Pool

7月 18, 2024

3DCGのレンダリングを行う目的で、専用のPCを購入しようと考える方も少なくありません。

しかし、どのような基準で選べば良いのかわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか?

また、自分の使っている3DCGソフトに対応する最適なPCがわからない方も多いでしょう。

今回は、3DCGのレンダリングに使えるPCスペックの調べ方について紹介します。

また、レンダリング専用PCを選ぶ際に重要なことや3DCGソフト別PCの選び方、ワンオペ前提で選ぶ際のPCメーカーについても紹介します。

3DCGのレンダリングに使うPCスペックの調べ方

3DCGレンダリング専用のPCを購入する際には、まずPCが持っているスペックを把握する必要があります。

ここでは、PC選びに必要な4つのスペックの概要と、どの程度のスペックが必要となるのか、おおよその値を紹介します。

CPU

CPU(Central Processing Unit)は、PCの頭脳の役割を持っているパーツです。

一般的に、CPUのPCが高ければ高いほど素早く品質の高い処理能力を持つことになります。

CPUは主に、コンピュータ周辺のハードウェアから得た情報をソフトウェアに指示したり、逆にソフトウェアの動きをハードウェアに指示したりする機能を搭載しています。

3DCGでいえば、マウスでモデルをいじったときに意図した操作ができる状態は、実はCPUが担っているのです。

処理速度が速いということは、待ち時間がない分、クオリティに時間を費やせるということになります。

レンダリング目的でPCを購入する場合は、CPUの性能が重要となるのです。

具体的には、クアッドコアやオクタコアなどと呼ばれるものがCPUで、クアッド(4)よりもオクタ(8)の方が、処理速度が速くなります。

そのため、表示されている数字が多いものを選んだ方がスペックは高くなります。

GPU

GPU(Graphics Processing Unit)とは、グラフィックボードとも呼ばれるPCのパーツです。

主に画像や映像処理などを行うパーツで、一般的にはCPU・マザーボードに内蔵されている「オンボードグラフィック」が多いです。

しかし、3DCG専用のレンダリングPCを導入しようと考えている場合には、オンボードグラフィックは相対的に性能が低くなることもあります。

そのため、可能であれば独立型のGPUを導入することがおすすめです。

GPUはCPUと比較して選びづらい傾向にあります。

なぜなら、PCとの相性もあるため、最適なスペックを用意しても合わないケースもあるからです。

しかし、GeForce RTX 8GB以上といったような有名モデルを購入すれば失敗することはありません。

3DCG用のGPUを選ぶのなら、有名モデルかどうかを判断できるようにしておきましょう。

メモリ

メモリは、CPUが一時的にデータを保存する役割を担うパーツです。

どれだけ処理速度が速くても、記録できるデバイスがなければ効果が薄まってしまうのです。

たとえば、1分間できるだけ数字を覚えなければならない状況を考えてみるとわかりやすいでしょう。

数字を脳で暗記する場合には、せいぜい10桁〜20桁程度が限度だと思います。

ところが、紙に書き出すことで20〜30桁程度の数字を覚えることができるはずです。

このように、CPUのスペックを最大限活用するためには必要なパーツだといえます。

メモリは標準で32GB、64GB、128GBなどのものがあります。

可能であれば128GBを選ぶと良いですが、32GBでも全く問題はありません。

ストレージ

ストレージは長期間データを保存しておく記憶装置のことです。

ソフトウェアやアプリケーションのデータなどユーザーにとって消去されて困るデータはストレージに保存されます。

主なストレージとしては、ハードディスクやCD、DVD、SSD、HDDといったものがあります。

また、クラウド上のストレージサービスとしてAdobeやGoogle Driveなどがサービスを提供していることも事実です。

3DCGのレンダリングにおいては、SSDもしくはHDDがおすすめで、特にSSDの使い勝手が抜群です。

HDDよりも効率が高い上に無音、スムーズに保存できるなど、レンダリングにおいてメリットが大きいです。

具体的には、M.2SSDシリーズを選ぶと効率良くレンダリングを行えます。

レンダリング専用のPCを選ぶ際に大切なこと

レンダリング専用のPCを選ぶ際に大切なことは、主に4つあります。

スペックは妥協しない

3DCG専用のPC選びにおいて、スペックを妥協することは得策ではありません。

妥協した分、作業効率が下がってしまうためです。

特に、将来的に仕事として3DCGをやろうと考えている場合には、予算が許す限りで最高スペックのPCを選んだ方が良いでしょう。

また、「初心者だから安いスペックのPCから始めよう」「後から新しいPCを購入すれば良い」と考える方もいますが、それもよくありません。

PCが変わることでソフトウェアの性能や操作感などが大きく変わり、自分のスキルが下がってしまうケースもあるためです。

最初から予算の許す範囲内で最高スペックのPCを選ぶことが大切です。

ワンオペで全ての工程ができるものを選ぶ

自分がワンオペでレンダリングを行うと仮定し、すべての工程が1台のPCで行えることを想定して選ぶ必要があります。

特に、自分がどのソフトを使用して作業するか、どういった能力が高いPCを選ぶのが必要なのかという軸を決めて選びましょう。

そうすることで、自分にとって最高スペックのPCを導入でき、無駄なスペックに費用をかける必要がないためです。

具体的に、3DCGの作業工程としては次のような工程が挙げられるでしょう。

  • モデリング
  • モーション(アニメーション)
  • エフェクト・ライティング
  • レンダリング

モデリングであればCPUの性能を高めたり、アニメーション、レンダリングなどを中心に行うならGPUのスペックを高めたりなど、性能をしっかり判断した上でソフトを選ぶことが大切です。

3DCGソフトに合った構成のPCを選ぶ

3DCGソフトにはさまざまなものが存在しています。

簡単に列挙すると、次のようなものがあります。

  • 3dsMax
  • Maya
  • CINEMA4D
  • 六角大王Super
  • Blender

上記のソフトウェアだけでも、エントリーからハイエンドモデルまでさまざまなものがあります。

エントリーモデルのものはPCのスペックを必要としませんが、ハイエンドモデルになるほどPCのスペックが肝心になってきます。

ハイエンドを利用するなら、PCのスペックを高める必要もありますし、ソフトウェアにも費用がかかります。

このような違いを理解した上で、自分に最適なPCを選ぶことが大切です。

複数人の連携がとりやすいPCを選ぶ

現在はワンオペでレンダリングをするのが主流ですが、それでも高い品質が必要なプロジェクトを行う場合には複数人で連携してレンダリング作業を行うこともあります。

そういった場合にも、すぐに対応しやすいPCを選ぶことが大切です。

具体的には、複数人で連携を取り合う場合、ファイルの共有をする際に、データが異なる場合があります。

よくあるのが、MacとWindowsデータのファイルの違いによってお互いに読み込めないケースなどです。

連携して仕事をする場合には、こういった煩わしさがないようにPCを構築することが大切です。

3DCGソフト別、レンダリングに最適なPCのスペック

ここでは、レンダリングに最適なPCのスペックを紹介します。

一例にはなりますが、無料〜ハイエンドまで紹介していきます。

Blender向けのPCスペック

Blenderは無料で利用できるオープンソースの3DCGソフトです。

こちらの場合、レンダリングにそこまでのスペックが必要とならないため、次のようなスペックのPCを選ぶと良いでしょう。

  • CPU:Core i7-11700
  • グラフィックボード:Geforce GTX 1660、GeForce GTX 1050Ti
  • メモリ:32GB

この程度のスペックがあれば、問題なくレンダリングできます。

MAYA向けのPCスペック

MAYAは比較的高いスペックのPCが必要となります。

可能であれば、次のような最高スペックのPCを選ぶ必要があります。

  • CPU:Core i7〜i9
  • グラフィックボード:Quadro RTX6000(24GB)
  • メモリ:32GB〜128GB

特に、メモリは128GBを選ぶのがおすすめです。

なぜなら、ソフトウェアで16GB程度を消費してしまうケースがあるからです。

32GBでは対応しきれないことも多いため、余裕を持ったPCを導入することが大切です。

FUSION向けのPCスペック

FUSION360も比較的ハイエンドモデルのソフトですが、MAYAよりも複雑な操作がないため、少しスペックを落としても問題ないでしょう。

主に、次のようなスペックのPCを必要とします。

  • CPU:Core i7
  • グラフィックボード:GeForce RTX3060
  • メモリ:32GB〜128GB

Blender向けのPCと異なるのは、グラフィックボードのスペックが高いという点です。

GeForce RTX3060にスペックを上げることで構築の費用は20万円〜25万円程度必要となりますが、本格的にレンダリングを行うための専用PC導入を検討しているなら、購入を検討してみても良いでしょう。

ワンオペ前提で選ぶ、レンダリング専用のPCメーカー

ワンオペ前提でレンダリン専用PCを選ぶ場合、どのメーカーのものを選ぶのが良いのでしょうか?

ここでは、メーカーごとの概要や主要商品などを紹介します。

DELL

DELLは世界的シェアを誇るPCメーカーです。パーツの品質が非常に高い上、デザイン性に気を配られていることも特徴です。

主に、スタイリッシュなデザインが特徴となっています。

基本的に工場は海外にありますが、取り寄せるのに手数料・送料がかかりません。

そのため、日本でPCを購入する場合でも安心して購入できます。

DELLのPCでデスクトップ型を購入したいと考えている場合には「XSPシリーズ」もしくは、ALIEN WAREを選ぶのがおすすめです。

また、PC関連のモニターやマウスなどを同時購入すると割引されるキャンペーンも頻繁に行われているため、コストパフォーマンスを抑えた上で利用可能です。

HP

HP(ヒューレットパッカード)はDELLと同様に、世界的に有名なPCメーカーです。

世界中に販売されており、コストパフォーマンスが良いものから、高価格の質が高いものまでさまざまなパソコンが用意されています。

3DCG用のPCを検討しているなら「Pavilion」と「OMEN」シリーズがおすすめ。これらのPCであれば、質の高いグラフィックボードを使用してレンダリングすることができます。

ただし、DELLと比較して海外発送は送料が3,000円必要となる点には注意が必要です。

マウスコンピューター

マウスコンピューターは安価に質の高いPCを購入できるメーカーです。

デスクトップからノートPCまで幅広く高品質なものを揃えており、3DCGにも最適です。

選ぶ際には、デスクトップであれば「DT-Gシリーズ」、ノートPCであれば持ち運びに特化した「mouse B5シリーズ」などを選ぶと良いでしょう。

また、グラフィックボードの性能を高めたモデルも販売されているため、3DCG専用PCであればそちらを選ぶのも一つの方法です。

ツクモ

ツクモは価格帯が安く、購入しやすいPCが用意されているのが特徴のPCショップです。

さまざまなメーカーのPCを販売しているセレクトショップという反面もありますが、一方でオリジナルPCを製作している製作メーカーという面も持っています。

高性能なPCを購入したいなら「AeroStream」 シリーズのものを選んだり、3~5万円程度のミドルエンドクラスPCを購入できたりすることも特徴です。

3DCGソフトのスペックに合わせてPCを選ぶことができるでしょう。

ストーム

ストームは自作PCが得意なメーカーです。

さまざまなパーツから最適なスペックのものを選んでPCを構築できるため、自分にとって最高スペックのPCをコストパフォーマンスに優れた価格で手にすることができます。

また、他の自作PCメーカーと異なり、排気口やLEDなどの装飾がしっかりと考えられている点も特徴です。

3DCG用のPC探しにおいて、最適なスペックにこだわる人はストームで自作PCを構築してみるのも良いでしょう。

まとめ

3DCGのレンダリングに使えるPCスペックの調べ方や、レンダリング専用PCを選ぶ際に重要なこと、3DCGソフト別PCの選び方、ワンオペ前提で選ぶ際のPCメーカーについて紹介しました。

自分に最適なPCを選ぶことで、満足のいく3DCGの環境で作業ができます。

結果として作業効率が上がったり、レンダリングの待ち時間を減らしたりできる点はメリットだといえるでしょう。

また、レンダリングに最適なPCを購入する際にコストパフォーマンスを重視するなら、レンダリングをクラウドレンダリングサービスに任せることも一つの方法です。

PCスペックを抑えた状態で、最適なレンダリングをすることができます。

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