【2024】レンダリングソフトのおすすめは?3DCG・動画編集・DTM別8種類を比較
3DCGやアニメーション制作、動画編集やDTM(楽曲制作)の現場や趣味で「どのレンダリングソフトを選んだら良いのか?」と悩むことがあると思います。
レンダリングソフトには多くの種類があります。
例えば、業務で使う場合であっても趣味で使う場合であっても、有料のものとフリーソフトと呼ばれる無料のものが存在します。
ここでは、「レンダリングソフトとは何?」「レンダリングソフトの選び方」という情報をお伝えした後に、おすすめのソフトを8つ紹介します。
レンダリングソフトとは?
レンダリングソフトとは、その名のとおり「レンダリング」を行うパソコンやコンピュータ用のソフトウェアのことです。
レンダリングは、3DCGの世界では「素材の光の当たり具合を調整し、色などを貼り付けてリアルなイメージに処理すること」を意味します。
この作業を行うのがレンダリングソフトです。
3DCGのレンダリングソフトには、総合型のソフトとレンダリング専門の「レンダラー」というソフトがあります。
また、3DCGではレンダリングの前にモデリングという「3Dの形を作る」作業を行います。総合ソフトであればこのモデリング作業にも対応しています。
動画編集や、DTMの世界でもレンダリング作業はあります。
動画では、編集作業で元々の映像に音源やテロップ、エフェクトを加えますが、それらを一つにまとめてファイルに書き出すことをレンダリングと呼びます。
DTMや楽曲では、制作作業でボーカル、ギター、ベース、ドラム、シンセサイザー、SE(効果音)を足していきますが、それらを最終的に一つのファイルに書き出すことをレンダリングと呼びます。
レンダリング前の楽曲は、WAVEファイル、MIDIファイルと呼ばれるものに分かれていますが、多くの場合、これらのファイルを一つのWAVEファイルとして書き出します。
そのWAVEファイルを利用してCDとして販売したり、楽曲配信やサブスクリプションに利用します。
それでは、次にレンダリングソフトの選び方について4つのポイントをお伝えします。
レンダリングソフトの選び方
レンダリングソフトを選ぶ際には、ポイントがあります。
ここでは、4つに分けて解説します。
- 「有料ソフト」と「無料ソフト」
- 「メジャーなソフト」と「マイナーなソフト」
- 目的や制作したいものに合っているか
- サポート・その他
選び方①:有料ソフトと無料ソフト
レンダリングソフトの選び方の1つ目のポイントは、有料のソフトと無料のソフトのどちらを選ぶかという点です。
3DCGのソフトであれば、「3DS Max」などの有料ソフトと、「Blender」などの無料ソフトが用意されています。
一般的には、業務や仕事で利用する場合は有料ソフトを選択することになります。
ただ、3DCGの世界ではフリーソフト(無料ソフト)である「Blender」を業務で使っているプロの方も多く、「無料で始めてみよう」という方におすすめのソフトです。
動画や映像編集の世界でも、「Final Cut Pro」などの有料ソフトがあります。
Windowsムービーメーカーなどのフリーソフトもありますが、あくまで趣味用なので、業務用には有料ソフトを選択しましょう。
DTMや楽曲制作の世界では、「Pro Tools」などの有料ソフトがあります。
一般的には、業務では有料ソフトを選ぶ場合が多いです。
ただ、Apple社の「Garage Band」など、無料ソフトで制作した楽曲をリリースするアーティストも稀に存在します。
ご自身の利用用途や好みで選択しましょう。
選び方②:「メジャーなソフト」と「マイナーなソフト」
レンダリングソフトの選び方の2つ目のポイントは、メジャーなソフトとマイナーなソフトのどちらを選ぶかという点です。
3DCG業界で考えると、趣味での利用であればマイナーなソフトでも問題はありませんが、業務で利用する場合はMayaなどのメジャーなソフトを選んでおくと、周りで利用している人が多く疑問点を質問しやすいのでおすすめです。
動画編集の世界では、「Adobe Premiere Pro」のシェアが圧倒的です。
Adobe社の発表によれば、動画や映像業界の方の約90%が同ソフトを利用しているとされています。
ですので、業務で行き詰まった際に相談しやすいというメリットがあります。
DTMや楽曲制作業界では、一概には言えませんが、作曲者や編曲者などのクリエイターは、「Cubase」を筆頭に「Logic Pro」「Studio One」を利用している方が多いです。
レコーディングスタジオのエンジニアなどは、ほとんどの方が「Pro Tools」を使用しています。
ダンス系楽曲を制作する方は「Ableton Live」を利用しています。
また、メジャーソフトかマイナーソフトなのかは、日本国内と国際社会でも事情は異なります。
例えば、DTMの世界ですと、日本国内ではCubaseが音楽クリエイターに一番支持されていますが、国際社会全体で見るとAbleton Liveがシェアトップとなっています。
「選び方①」と「選び方②」をまとめると、導入ソフトに迷った際は、「有料でメジャーなソフト」を選択しておくと使いやすいでしょう。
ただ、前述したように、それぞれの方の好みがあると思いますので、もちろん無料でマイナーなソフトを利用しても問題はありません。
選び方③:目的や制作したいものに合っているか
3DCGのソフトでは、前述したようにモデリングも可能な総合型のソフトやレンダリングに特化した「レンダラー」と呼ばれるソフトがあります。
また、
- 人物など実写に近いイメージを制作するソフト
- キャラクターを制作するのに強いソフト
- CGの加工技術に優れたソフト
- アニメーションや動画に特化したソフト
など、それぞれのソフトに特徴があるため、目的に合わせてチェックしてみましょう。
動画編集のソフトでは、
- YouTubeなどの動画編集に向いたソフト
- 映画やドラマの動画編集に使えるソフト
など、用途に合わせて考えてみましょう。
DTMや楽曲制作のソフトでは、レンダリングのことを主に「ミックスダウン」などと呼びます。
-
- ミックスダウンやレコーディング、マスタリングに向いているソフト
- ロック調の楽曲制作に利用されるソフト
- ダンス系の作曲に強いソフト
など、各ソフトに個性があります。
ただ、特徴はあるものの、「総合ソフト」を選んでおけばたいていの作業は可能です。
例えば、DTMであればダンス系のソフトを利用してロックの楽曲を制作することもできます。
選び方④:サポート・その他
レンダリングソフトの選び方の4つ目のポイントは、サポートなどがしっかりしているかという点です。
レンダリングソフトは、操作が難しいことがあります。
そのため、使い始めは特にサポートなどが必要です。
3DCGソフト、動画編集ソフト、DTMソフトともに、大手企業が販売している有料ソフトであれば大体の場合は丁寧なサポートがついていますが、無料のフリーソフトの場合はサポート無しが多いです。
また、国内メーカーのものは日本語に対応していますが、海外メーカーのものは操作などが英語のみであったりするため注意が必要です。
レンダリングソフトの比較一覧
それでは、ここからはおすすめのレンダリングソフトを8つ紹介します。
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- 3DCG編:3つ
- 動画編集編:3つ
- DTM編:2つ
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ソフト名 | カテゴリ | タイプ | 日本語情報 | 体験版 | 教育版 | 価格 |
Maya | 3DCG | 総合 | あり | あり | あり | 236,000円(1年間、シングルユーザー) |
3DS Max | 3DCG | 総合 | あり | あり | あり | 236,000円(1年間、シングルユーザー) |
Blender | 3DCG | 総合 | あり | なし | なし | 無料 |
Adobe Premiere Pro | 動画編集 | 総合 | あり | あり | あり | 月額2,480円 |
Final Cut Pro | 動画編集 | 総合 | あり | あり | あり | 34,800円 |
Avid Media Composer | 動画編集 | 総合 | あり | あり | あり | 月額2,800円 |
Cubase | DTM | 総合 | あり | あり | あり | 61,560円(PRO版) |
Ableton Live | DTM | 総合 | あり | あり | あり | 53,800円(Standard版) |
レンダリングソフト:3DCG編
3DCGのソフトは、業界で有名なMaya、3DS Max、そしてフリーソフトのBlenderです。
レンダリングソフト①:Maya
特徴
Mayaは、3DCGクリエイターやアーティストのプロから支持されシェアが高いレンダリングソフトです。
タイプ
総合タイプ
日本語情報
あり
体験版
あり
教育版
あり
価格
236,000円(1年間、シングルユーザー)
おすすめの人
定番の有料3DCGソフトを探している方。
モデリングやレンダリングを含めアニメーションにも対応できます。
CGスクールの学生さんにもおすすめです。
レンダリングソフト②:3DS Max
特徴
3DS Maxは、Mayaはと共にプロから支持されているレンダリングソフトです。
3DS MaxとMayaを併用して利用する方や、片方だけ利用する方がいます。
タイプ
総合タイプ
日本語情報
あり
体験版
あり
教育版
あり
価格
236,000円(1年間、シングルユーザー)
おすすめの人
建築デザインでCADと併用したい方や、アニメーション制作で利用したい方におすすめです。総合ソフトなので一般的なCGももちろん制作出来ます。
レンダリングソフト③:Blender
特徴
Blenderは、無料で使える夢のようなソフトです。
業務でも利用する方も多く、モデリング、レンダリングを含め、アニメーションにも対応できます。
タイプ
総合タイプ
日本語情報
あり
体験版
なし
教育版
なし
価格
0円(フリーソフト)
おすすめの人
ひとまずソフトを導入し、プロとして活動したい方にもおすすめです。
高額なソフト代が浮きますので、そのぶんでレンダリングサービスを利用し作業の高速化もできます。
レンダリングソフト:動画編集編
ここからは、動画編集用のレンダリングソフトを紹介します。
レンダリングソフト①:Adobe Premiere Pro
特徴
Adobe Premiere Proは、映像制作や動画業務を行う方が最も利用している動画編集ソフトです。
映画監督、映像クリエイターの方が、動画のテロップ編集をしたりエフェクトをかけたりする作業に利用できます。
タイプ
総合タイプ
日本語情報
あり
体験版
あり
教育版
あり
価格
月額2,480円
おすすめの人
日本国内で第1位のシェアを誇るため、定番動画ソフトと言っても過言ではありません。
趣味からプロ利用まであらゆる動画クリエイターにおすすめだと言えます。
レンダリングソフト②:Final Cut Pro
特徴
Final Cut Proは、Apple社が販売する動画編集ソフトです。
Mac専用となっており、無償で提供されているiMovieのプロ版です。
Mac版のソフトはクリエイターの利用者が多いです。
タイプ
総合タイプ
日本語情報
あり
体験版
あり
教育版
あり
価格
34,800円
おすすめの人
音楽用のPV制作や、動画エフェクトやYouTube動画編集など、クリエイティブな業務におすすめだと言えます。
レンダリングソフト③:Avid Media Composer
特徴
Avid Media Composerは、AVID社が販売する動画編集ソフトです。同社は、有名なDAWであるPro Toolsを取り扱っている企業です。映画「Star Wars」などに採用されています。
タイプ
総合タイプ
日本語情報
あり
体験版
あり
教育版
あり
価格
月額2,800円
おすすめの人
ハリウッド映画で利用されているため、本格的に動画編集したい方に向いています。
ただ、初心者向けに「Media Composer | First」も無償で用意されています。
レンダリングソフト:DTM編
最後に、DTM用のレンダリングソフトを紹介しましょう。
DTMでは、レンダリングのことを「バウンス」や「ミックスダウン」とも呼びます。
レンダリングソフト①:Cubase
特徴
Cubaseは、DTMや楽曲制作の業界で有名なレンダリング、DAWソフトです。
総合的に楽曲制作が可能です。
タイプ
総合タイプ
日本語情報
あり
体験版
あり
教育版
あり
価格
61,560円(PRO版)
おすすめの人
日本国内のDAWで、Cubaseが最も高いシェアを誇ります。
すでにプロ活動されている方から、これからプロとして活動していく方でもこのCubaseはおすすめです。
レンダリングソフト②:Ableton Live
特徴
Ableton Liveは、世界で最も利用されているレンダリング・DAWソフトです。
総合ソフトですが、EDMなどのダンスミュージックによく利用されています。
タイプ
総合タイプ
日本語情報
あり
体験版
あり
教育版
あり
価格
53,800円(Standard版)
おすすめの人
セッションビューというライブに特化した操作画面と、アレンジビューという一般的な楽曲制作画面を切り替えることができます。
ですので、アーティストやクリエイターとして活動したい方におすすめです。
まとめ
レンダリングソフトを3DCG、動画編集、DTMに分けて紹介しました。
3DCGなどでレンダリングソフトを利用して処理を行う場合、非常に作業が重く時間がかかることがあると思います。
Render Poolでは、1,000台以上のGPUサーバーをご用意しており、場合によっては何時間もかかるレンダリングを数分に短縮できます。
また、1クリックでの簡単なアップロードにも対応しています。
ぜひ、快適なレンダリングをお楽しみください!