【2024】3DCGソフトBlender(ブレンダー)はどんなモデリングソフト?
ゲームやアニメーション、AR・VRサービスの増加により、3DCGが活用される場面が拡大しています。
3DCG制作を始めたい人も増加していきています。
数あるツールの中で、統合型の3DCGソフトウェアである「Blender(ブレンダー)」は、豊富な機能を搭載するオープンソースソフトウェアとして知られています。
一般的に数万円〜数十万円の購入費用がかかる画像編集ソフトですが、Blenderなら無料で3DCG制作をスタートできます。
今回は、Blenderの特徴と魅力、最初に知っておきたいことを紹介します。
3DCGソフトBlender(ブレンダー)とは
画像引用元:Blender.org
Mayaや3ds Maxなど数ある3DCG制作ソフトの中で、Blenderはどんな特徴があるのでしょうか?
フリーで使える3DCGソフト
Blenderの最大の魅力は、豊富な機能を無料で利用できることです。
1998年に初版がリリースされたオープンソースのソフトウェアで、世界中のエンジニアや科学者、アーティストなどのプロフェッショナルが開発に参加しています。
今日まで活発にアップグレードがおこなわれており、最新の技術にも対応しています。
Blenderはすべての機能を無料で利用できる上、日本語を含む多言語にローカライズされているため世界中にユーザーがいます。
広く活用されていることからサードパーティ製の便利なプラグインも豊富にあり、ユーザーの制作の幅を広げてくれます。
シンプルな3D画像からアニメーション制作まで可能
Blenderは統合型と呼ばれる3DCGソフトウェアです。
初心者が練習で制作できる3D画像から、プロ利用できるレベルのアニメーション制作までカバーしています。
モデリングからレンダリングまでBlenderのみで完結することが可能であるため、一つのソフトで3D制作のすべてをおこなうことができるのです。
機能が豊富なぶん難易度は高め
無料かつ高機能なBlenderですが、そのぶん使いこなすのは簡単ではありません。
Blenderで理想の画像や動画を作るためには、独特の操作方法を習得する必要があります。
ただし、世界中に利用者がいるBlenderはユーザー発信の多くの情報がネット上で入手することが可能です。
日本語に対応しているため日本語での情報収集も簡単なので、意欲があれば学習しやすいソフトと言えます。
Blender(ブレンダー)の魅力
Blenderはプロからアマチュアまで多くのクリエイターに利用されています。
どんな魅力があるのかについて解説していきましょう。
オープンソースのため完全無料
世界中に多くのBlenderユーザーがいる一番の理由は、完全無料で全機能を利用できる点です。
通常3DCG制作のためには、専用ソフトが必要になります。
ソフトによってはライセンス料が数十万円かかるものもあるため、「とりあえず学んでみたい」という初心者が気軽に始められる金額ではありません。
その点、Blenderは誰でも無料で利用できるため、3DCG制作をスタートするハードルが下がるのです。
初期費用ゼロで気軽にチャレンジできるのはBlenderの大きな魅力です。
追加有料機能もなし
Blender以外にも無料で利用できるソフトはありますが、無料版では機能が制限されているケースが多いです。
その点、Blenderはすべての機能が無料で解放されているため、あらゆる制作に活用することが可能です。
オープンソースのため、改造や拡張機能の制作も自由におこなわれているので、3DCG制作に必要な豊富な機能を無料で使うことができます。
日本語に対応
Blenderは日本語に対応しているので、英語に自信がない人にも使用のハードルが下がります。
英語しかないソフトに比べて日本人ユーザーも多いので、日本語で書かれた情報も入手しやすく、学習面でもメリットがあります。
さまざまなプラットフォームに対応している
ユーザーによって制作環境はさまざま。利用しているOSによってはソフトが限定されてしまいます。
その中で、Blenderは幅広いプラットフォームに対応している点も魅力です。
Windows、macOS、Linuxについては現行のサポート対象となっている場合、Blenderを利用できます。
Blender(ブレンダー)でできること
無料で多様な機能を持つBlenderですが、具体的にどんな3DCGの制作が可能なのでしょうか?
具体的に紹介していきます。
モデリングからレンダリングまで完結する
Blenderは、3DCG制作に必要な工程すべてをカバーしています。
3D制作で最初におこなうのは、物の形状を作る「モデリング」です。
Blenderはモデリングから、
- モデリングをした物を動かす「アニメーション」
- 煙や水などの効果をつける「シミュレーション」
- 光の演出をおこなう「ライティング」
- 「視覚効果」や「合成」
- 制作の最終段階である「レンダリング」
- まで実行できます。
また、サードパーティ製を含め多くのツールがあるので、自分に合った物を選びやすいメリットがあります。
初心者が学習を目的として制作する初歩的な3DCG画像から、プロレベルのアニメーションもBlender一つで制作することが可能なのです。
動画編集も可能
Blenderは動画の編集機能も備えています。動画の不要な部分の削除、動画をつなげる、音をつける、効果の追加など基本的な編集が可能です。
高額な動画編集ソフトを購入したり、操作性を学ぶ必要がないこともメリットと言えます。
高度な制作・編集にはマシンスペックが重要
BlenderはほとんどのOSで利用でき、豊富な機能を持っています。
ただし、制作物や編集内容が高度になるほどマシンのスペックが必要になります。
必要なスペックはBlenderの公式ホームページに掲載されており、推奨スペックは次のようになっています。
- CPU:4コア
- メモリ:16GB
- GPU:4GB
まだ、3DCG制作に不可欠なレンダリングは、高度な編集をおこなうほどハイスペックなCPUを必要とします。
この点はどのソフトを利用する場合も共通ですので、Blender特有の欠点というわけではありません。
Blender(ブレンダー)を使いこなすには勉強が不可欠
Blenderは使いこなすには学習が必要です。
さまざまな機能を搭載しており無料で使えるものの、初心者にはハードルが高い面があります。
難易度が高いとされる理由と、具体的にどんな知識が必要になるのかについて紹介していきます。
機能が多い
Blenderの魅力は無料で豊富な機能を使える点です。
反面、その機能を使いこなすためには知識が必要です。
しかし、制作知識が必要なのは他の3DCG制作ソフトも同様なので、Blenderが飛び抜けで難易度が高いわけではありません。
無料で試すことができるので、チャレンジしやすいのは魅力だと言えます。
操作やUIが独特
Blenderは画面や操作性が独特なことで知られています。
開発用に使われる目的で誕生したため、初心者にとってのわかりやすさは重視されていませんでした。
また、学習する手段も乏しかったため、「Blenderは難しい」という評判につながったと考えられます。
しかし、Blenderがフリーの3DCGソフトとして認知を拡大し、ユーザーも増加する中で、操作性は改善されてきました。
また、世界中にユーザーがいることから情報の入手がしやすく、独学でも疑問点を解決する手段が多いというメリットがあります。
他のソフトと操作性に差があるぶん、戸惑うユーザーが多いものの、操作に慣れて必要なコマンドを覚えてしまえば飛び抜けて難易度が高いわけではありません。
画面の見方や基本的な操作を理解することでスムーズな制作が可能になります。
Blenderで3DCG制作をおこないたい場合、まずはこのUIに慣れることをおすすめします。
Blender(ブレンダー)を使ってみよう
Blenderの基本情報を理解したら、実際に使ってみましょう。
Blenderは無料で利用できますので、まずはインストールしてみて、操作性を確認してから使い続けるかどうか判断することが可能です。
ダウンロード・インストール方法
Blenderのダウンロードは、Blender公式サイトから無料でおこなえます。
希望のOSを選択し、利用するデバイスでダウンロード・インストールをおこないます。
操作は通常のアプリケーションと同じです。インストールすればすぐに制作を開始できます。
基本設定
Blenderの初期設定言語は英語です。
日本語で操作したい場合は、「edit」→「Preferences」→「interface」から変更が可能です。
Blenderは日本語にも対応しているため、日本語のインターフェイスで操作が可能になり、制作の効率アップにもつながります。
基本操作を覚えてから制作を始めよう
前述した通り、Blenderは独特の画面構成や操作方法があります。
いきなり制作を始める前に、画面上の情報の見方や、オブジェクトの動かし方、マウスでの操作方法など、基本操作を習得することをおすすめします。
基本操作を理解すれば、スムーズに制作が可能になるためです。
Blenderを使った制作をおこなう中で、不明点があれば検索によって情報にアクセスできるので、学習はしやすいツールと言えます。
まとめ
無料でプロレベルの3DCG制作を可能にするBlender。
独特の操作性など、初心者にはハードルが高い麺もあるものの、一度使い方をマスターしさえすれば、クリエイションの強い味方になってくれるでしょう。
そんなBlenderに、クラウドレンダリングサービスの「Render Pool(レンダープール)」も対応しています。
Render Poolは、GPUベースのクラウド型レンダリングサービスです。
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