【2025】Blenderのおすすめアドオン7選|初心者が最初に入れるべきアドオン


by Render Pool

12月 17, 2025

Blenderを使い始めて少し慣れてくると、「もっと簡単にこの形を作れないかな?」「毎回同じ設定をするのが面倒だな」と感じることがあるはずです。

そんな時に役立つのが「アドオン(拡張機能)」です。Blenderは標準の状態でも多機能ですが、アドオンを追加することで、面倒な作業を一瞬で終わらせることができるようになります。

この記事では、アドオンを全く使ったことがない初心者の方に向けて、Blenderに最初から入っている「標準アドオン」と、絶対に損しない「外部アドオン」を合わせて7つ厳選して紹介します。

Blenderにおけるアドオンとは?なぜ使う必要がある?

アドオンとは、スマホでいう「アプリ」のようなものです。

Blenderというスマートフォン本体に、便利なアプリ(アドオン)を追加することで、自分好みの使いやすい道具にカスタマイズできます。

初心者がアドオンを使う最大のメリットは「時短」です。

例えば、手作業で30分かかる複雑な変形も、アドオンを使えばワンクリック(数秒)で終わることがあります。浮いた時間を作品のクオリティアップに使えるようになるため、プロ・アマ問わず多くのユーザーが活用しています。

Blenderでのアドオンの導入方法(有効化・追加の手順)

アドオンを使うには、大きく分けて「①最初から入っている機能をオンにする」方法と、「②外部から新しい機能を追加する」方法の2種類があります。

方法1:内蔵アドオンを有効化する(基本)

今回紹介するおすすめアドオンの多くは、Blenderに最初から入っています。これらは設定画面で「チェックを入れる」だけで使えるようになります。

  1. 画面左上のメニューから「編集(Edit)」→「プリファレンス(Preferences)」を開きます。
  2. 左側のリストから「アドオン(Add-ons)」を選択します。
  3. 右上の検索バーに使いたいアドオン名(例:Node)を入力します。
  4. 出てきた項目のチェックボックスにチェックを入れます。

出てきた項目のチェックボックスにチェックを入れます。

方法2:公式ストアから追加する(Extensions)

Blender 4.2からは、スマートフォンのアプリストアのように、公式の配布サイト(Extensions Platform)から直接アドオンをインストールできるようになりました。

まだ機能が足りないと感じたら、ここから新しいアドオンを探すことができます。

手順:Blender内で探す場合

  1. プリファレンスの左側にある「拡張機能を入手(Get Extensions)」を選びます。
  2. 初回のみ「オンラインアクセスを許可(Allow Online Access)」を押します。
  3. 検索バーに欲しいアドオン名を入力し、「インストール(Install)」ボタンを押すだけで完了です。

手順:Webサイトから入れる場合

Webブラウザで見つけたアドオンを入れるのも簡単です。

  1. 公式サイト( https://extensions.blender.org/ )にアクセスします。
  2. 「Get Add-on」ボタンからファイルをダウンロードします。
  3. Blenderの画面上に、ダウンロードしたファイルをドラッグ&ドロップするだけでインストールされます。

Blenderの画面上に、ダウンロードしたファイルをドラッグ&ドロップするだけでインストールされます。

Blenderのおすすめアドオン①:マテリアル設定の必需品「Node Wrangler」

Blenderユーザーの間で「これがないと始まらない」と言われるほど有名なアドオンです。マテリアル(質感)の設定を劇的に楽にしてくれます。

何ができるの?

通常、画像テクスチャを貼り付ける際は、複数のノードを手動でつないで座標設定をする必要があります。

Node Wranglerがあれば、ショートカットキー「Ctrl + T」を押すだけで、必要なノードを一瞬でセットアップしてくれます。

また、そのほかにもノードに関連した様々な機能をショートカットキーでアクセスできるようになります。

使い方

  1. シェーダーエディターを開き、Principled BSDF(プリンシプルBSDF)などのノードを選択します。
  2. 「Ctrl + T」を押します。
  3. 自動的に「マッピング」や「テクスチャ座標」のノードが追加され、接続されます。

自動的に「マッピング」や「テクスチャ座標」のノードが追加され、接続されます。

Blenderのおすすめアドオン②:モデリングを補助する「LoopTools」

モデリング中に「きれいな円形に穴を開けたい」「歪んだ面を平らにしたい」と思った時に活躍するアドオンです。

何ができるの?

選択した頂点をきれいな円の形に整えたり、ばらばらの頂点を一直線に揃えたりできます。手動で頂点を動かしてきれいな円を作るのは至難の業ですが、これを使えば一発です。

使い方

  1. 編集モードで、円形にしたい面や頂点を選択します。
  2. 右クリックメニューを開きます。
  3. 上の方に追加された「LoopTools」から「円(Circle)」を選びます。

上の方に追加された「LoopTools」から「円(Circle)」を選びます。

Blenderのおすすめアドオン③:くり抜き・合体を一瞬で「Bool Tool」

ハードサーフェス(メカや家具など)を作る際に、物体をくり抜いたり合体させたりする「ブーリアン」操作を劇的に高速化するアドオンです。

何ができるの?

通常、ブーリアンを行うには「モディファイアーを追加」→「対象オブジェクトを選択」→「演算方法を指定」…と多くの手順が必要です。

Bool Toolを使えば、2つのオブジェクトを選んでショートカットキーを押すだけで、一瞬でくり抜きや結合が完了します。

使い方

  1. 「くり抜くための形(カッター)」を選択し、Shiftキーを押しながら「くり抜かれる本体」を選択します(順番が重要)。
  2. 「Ctrl + Shift + B」を押します。
  3. メニューから「Difference(差分)」などを選ぶと、即座に計算されます。

メニューから「Difference(差分)」などを選ぶと、即座に計算されます。

Blenderのおすすめアドオン④:面貼りの救世主「F2」

地味ながら絶大な効果を発揮するモデリング補助アドオンです。頂点をつないで面を貼る作業(Fキー)を強化します。

何ができるの?

通常、面を貼るには4つの頂点をすべて選択してから「F」キーを押す必要があります。

しかしF2アドオンがあれば、1つの頂点(角)を選択して「F」を押すだけで、周囲の状況を読み取って自動的に四角形の面を生成してくれます。連続して面を貼っていく作業が非常に高速になります。

使い方

  1. 編集モードで、面を貼りたい箇所の「角の頂点」をひとつだけ選択します。
  2. マウスカーソルを、面を生成したい方向へ少し向けます。
  3. 「F」キーを押すと、自動的に面が作成されます。

「F」キーを押すと、自動的に面が作成されます。

Blenderのおすすめアドオン⑤:特殊な形を呼び出す「Add Mesh: Extra Objects」

Blenderの初期状態では「立方体」や「球」など基本的な形しか出せませんが、このアドオンを入れると呼び出せる形状が一気に増えます。

何ができるの?

「Shift + A」の追加メニューの中に、以下のような複雑なオブジェクトが追加されます。

  • Rock Generator:ランダムな形状の岩を一瞬で作る
  • Gears:歯車を作る
  • Diamonds:宝石のカット形状を作る
  • Pipe Joints:配管のつなぎ目を作る

自分で一から作ると大変な形状が揃っているので、背景制作などに重宝します。

使い方

  1. 「Shift + A」で追加メニューを開きます。
  2. 「メッシュ(Mesh)」の中に新しい項目(Rock Generatorなど)が増えているので選択します。

「メッシュ(Mesh)」の中に新しい項目(Rock Generatorなど)が増えているので選択します。

Blenderのおすすめアドオン⑥:画像を板ポリゴンにする「Import Images as Planes」

参考画像や背景画像を3D空間に配置したいときに必須のアドオンです。

何ができるの?

画像を「テクスチャが貼られた板(平面)」として読み込みます。

ただのドラッグ&ドロップとは違い、画像の縦横比を維持したまま、透明部分(アルファチャンネル)や発光設定などを自動で認識してマテリアルを作成してくれます。

使い方

  1. 「ファイル(File)」→「インポート(Import)」を開きます。
  2. 「Images as Planes」という項目が増えているので選択します。
  3. 読み込みたい画像ファイルを選びます。

読み込みたい画像ファイルを選びます。

Blenderのおすすめアドオン⑦:素材不足を解決「BlenderKit」

最後に紹介するのは、外部サイトから導入するタイプのアドオンですが、これを入れるだけでBlenderの世界が変わると言っても過言ではありません。

何ができるの?

Blenderの画面内に「素材検索バー」が出現し、世界中のクリエイターが作った数万点の「3Dモデル」「マテリアル」「ブラシ」を無料でダウンロードして使えるようになります。

「リアルな木の質感が欲しい」「部屋に置くおしゃれな椅子が欲しい」と思った時、自分で作らなくてもドラッグ&ドロップだけで配置できます。

導入と使い方

  1. 公式サイト( https://www.blenderkit.com/ )からアドオンをダウンロードし、インストールします。
  2. ビューポートの上部に検索バーが出てくるので、欲しいもの(例:Wood, Chair)を英語で入力します。
  3. 表示されたサムネイルを、3D空間にドラッグ&ドロップします。

表示されたサムネイルを、3D空間にドラッグ&ドロップします。

Render Poolで「レンダリング」も効率化しよう

アドオンを導入すると、モデリングや設定にかかる「作業時間」は大幅に短縮できます。しかし、最後に待っている「レンダリング時間(書き出しの待ち時間)」だけは、アドオンでは解決できません。

作り込んだ作品をきれいに書き出そうとすると、数十分〜数時間の待ち時間が発生し、その間パソコンが使えなくなってしまいます。

そこで活用したいのが、クラウドレンダリングサービスの「Render Pool(レンダープール)」です。

Render Poolとは

RenderPool

インターネット経由で、高性能なコンピューターにレンダリングを代行してもらえるサービスです。

アドオンでサクサク作った作品を、Render Poolにアップロードすれば、自分のパソコンを使わずに短時間で書き出しが完了します。

アドオン×クラウドの相乗効果

  • アドオンで「作る時間」を短縮
  • Render Poolで「待つ時間」を短縮

この二つを組み合わせることで、クリエイティブな時間を最大化できます。

特に「BlenderKit」を使って高画質なテクスチャや家具をたくさん配置すると、データが重くなりレンダリング時間が伸びてしまいがちです。そんな時こそ、Render Poolのパワーを活用してサクッと作品を完成させましょう。

よくあるトラブル:アドオンのメニューが見つからない

有効化したはずなのに、どこから使えばいいかわからない場合があります。アドオンによって表示される場所が異なります。

確認すべき場所

  1. サイドバー(Nパネル):3Dビュー上で「Nキー」を押すと出てくる右側のタブ(Bool Toolなど)。
  2. 右クリックメニュー:編集モードなどで右クリックしたメニューの中(LoopToolsなど)。
  3. ショートカットキー:特定のキーを押した時だけ機能するもの(Node Wrangler、F2など)。
  4. 追加メニュー:Shift+Aなどのメニューの中(Extra Objectsなど)。
  5. ビューポートのヘッダー:画面の上部(BlenderKitなど)。

使いたいアドオンがどこに表示されるか、導入時にネット記事などで確認しておくとスムーズです。

まとめ

初心者が最初に入れるべき必須アドオン7選を紹介しました。

  1. Node Wrangler:マテリアル設定を瞬時に行う(Ctrl + T)
  2. LoopTools:きれいな円や平面を一瞬で作る
  3. Bool Tool:くり抜きや合体計算を一瞬で行う
  4. F2:面貼りを爆速化する
  5. Extra Objects:岩や歯車などの特殊な形状を呼び出す
  6. Images as Planes:画像を板ポリゴンとして正しく読み込む
  7. BlenderKit:高品質な素材をドラッグ&ドロップで使う

まずはこれらを「プリファレンス」から有効化して、その便利さを体感してみてください。

そして、アドオンで効率よく制作した作品は、Render Poolを活用してサクッとレンダリングまで仕上げてしまいましょう。